どうなる、「天国への階段?

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オアフ島ウィンドワードに「天国への階段」と呼ばれているHaiku Stairs(ハイク・ステアーズ)という階段があり、そこからの絶景が、知るものぞ知る人気を呼んでいるのですが、現在閉鎖されており、今後、撤去の計画が進んでいると、ハワイの新聞「日刊サン」が伝えています。

天国への階段(ハイク・ステアーズ)とは?


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カネオヘのコオラウ山脈の山腹にあるハイク・ステアーズは、途中の頂上に向かってほぼ垂直に伸びる階段があり、それが「天国への階段」と呼ばれています。
ハワイといえば、海のアクティビティのイメージが強いですが、実はわまを歩くトレッキングも人気のあるアクティビティのひとつ。
頂上からはカネオヘ湾の沖にあるサンドバー(天国の海)や、カイルア湾、チャイナマンズハットも一望できるところが、閉鎖を承知での不法侵入が絶えない理由。

ハイク・ステアーズは、第二次世界大戦中に海軍が海抜2,820フィートのプウ・ケアヒアカホエ山尾根の無線送信施設にアクセスするために、ハイク渓谷の南側に設置された木製のはしごで、1975年に沿岸警備隊に階段の使用権が移譲され、ハイカーに免責同意書への署名を義務づけることで公共の使用が許可されました。

その後階段の一部が破壊されたため、1987年に公共の立ち入りを禁止、1997年、沿岸警備隊は同航行局の運用を止めて階段の撤去を計画しましたが、同時期、階段を含む土地の大部分を所有しているホノルル市水道局が将来の水資源開発に必要がないとして、市にその土地の移管を提案。
市は、移管の準備として、2002年に87万5千ドルをかけ階段の改装を行いましたが、種々問題で市への移管が遅れ、現在も立入禁止の状態のままになっています。

このまま撤去されてしまうのか?

しかしながら、この頂上から望む眺望が絶景であることから、水面下で人気が高まり、不法侵入のハイカーの数は2015年の約2,500人から2017年には5,150人に急増し、出入口近くの住民は、ハイカーの違法駐車、ゴミの散乱、朝方の大声等の迷惑行為に悩まされており、水道局は年間25万ドルをかけ、2014年には常勤警備員を、2017年には特務警察官を配置して不法侵入防止対策を開始しました。
違反者には1千ドルの罰金、社会奉仕、禁固等の刑が科せられるため、不法侵入者数は減りましたが、それでも2018年は月に300〜500人が侵入しています。

水道局は、階段の下半分が腐食などで危険な状態になり、安全性や事故が起きた場合の賠償責任を懸念しており、さらに違法侵入と高い維持費を問題として来年末より撤去工事を開始し、22年半ばで完了する予定です。
ヘリコプターを使い、階段の一部を撤去する計画で、費用は89万5781ドルと見積もっていますが、費用削減のため最初の1千フィートだけの撤去も検討されているとのことです。
このまま撤去されてしまうのは実に残念と思っていたら、市長によると、市公園・レクリエーション局がこの所有権を取得し、同階段の管理・運営を民間に委託することを検討中で、前提として、周りの地域住民の不安を除き、ハイカーと救助隊の安全を確保する方法を精査しているとのこと。

なんとか安全に楽しめる新たなトレイルとして生まれ変わることを祈るばかりです。